ゲームに関するエトセトラ 〈その2:ゲームを作るきっかけ〉

つれづれ

私のボードゲームに関する転機が訪れたのは小学校5年生の時。いとこの家に兄と遊びに行ったときに、あるゲームの商品カタログを見たのがきっかけでした。それが、〈アバロンヒル社〉のウォーゲーム商品カタログ。ホビージャパン社が日本語ルール付きで販売していた輸入ゲームカタログだったのです。

当時からミリタリーに興味があり、いとこと兄が太平洋戦争中の陸海軍の知識が豊富であったことから、当時下火になりかけていたもののまだ人気のあった「ウォーゲーム」というものの存在を知ることに。

いとこが購入したいと話していた作品が、アバロンヒル社から当時販売されていた『MIDWAY』でした。

『MIDWAY』
『MIDWAY』
〈BoardGameGeek〉より

『MIDWAY』はこのゲームを知る数年前に、チャールトン・ヘストンが主演した同名の映画も日本で上映されていたこともあったのも大きかったのですが、知識としてどのような戦いであったかは知っていたので、俄然興味がわきました。

(日本とアメリカが戦うゲームって、しかも空母同士の戦いができるゲームって、一体どうなっているんだろう?)

それまでに知っていた〈ゲーム〉というものの概念が一気にひっくり返された気分になったことは言うまでもありません。自分の知識の中にあったのは、『すごろく』『人生ゲーム』などの〈盤ゲーム〉くらいしかなく、高尚な(?)ものといえば、唯一ルールを知る『将棋』くらいしかなかったのですから。

2手に分かれて自分の手駒を動かし、相手を打ち負かす……という概念のみで、自分知っているゲームに対する概念を総動員して、この『MIDWAY』なる〈ウォーゲームなるもの〉は、何者なのか? を考えることにしたのです。

まず試しにやってみたのは、『将棋』の駒を代用して、9マス✕9マスの盤面で〈ミッドウェイ海戦〉を再現してみることでした。

「歩」を航空機に見立ててコマを動かし、将棋と同じ方法で相手のコマのマスに入ることで相手のコマを取ってしまうというルールだったのです。

しかし、ルールを考えるたびに不満がこみ上げてきます。ミリタリックな知識が少しあるだけに、当時の戦闘機(零戦とワイルドキャット)の性能差がある……とか、攻撃前(=相手のマスに入る前)に対空砲火があるんじゃないか……とか、そういう「場面」「再現」できないか? と。

将棋のコマに与えられた独特の動き方を〈戦艦〉〈空母〉〈巡洋艦〉〈駆逐艦〉〈航空機〉に当てはめて動かしてみたわけですが、当時『軍人将棋』の存在を知らなかったので、『十六むさし』『ダイヤモンドゲーム』を下敷きに盤面を変化させたりして工夫してみました。

『軍人将棋』
『軍人将棋』
〈Wikipedia〉より
『十六むさし』
『十六むさし』
〈Wikipedia〉より(国立国会図書館蔵)

ただ、元々の〈ウォーゲームなるもの〉がどのようなものなのかがわからないので、手探りで考えるしかなかったのです。では、『MIDWAY』を買えば良いじゃないか? と思われますが、同じ趣味を持つ兄が中学生で当時私が小学生だったこともあり、高額な海外商品に手が出せなかったことと、こういういかがわしい商品を売っているのはデパートのおもちゃ売り場しか考えられず、近くのおもちゃ屋では見つけることができなかったのです。

そんなときに、映画『連合艦隊』を劇場に見に行った時、映画館の売店で同名の国産ウォーゲームを見つけることができたのです。

『連合艦隊』(バンダイ)
〈Yahooオークション〉より

この出会いは、とても大きなものになったのです。

(つづく)

2019/3/21

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